転職の掟

転職で後悔しないために知っておきたいこと

転職で職種を変更するために必要な考え方と取りうる戦術

   

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第二新卒的な転職を除けば、転職とは基本的にそれまでの自分の職歴を売り込んで他の会社へと移籍する行為だ。そのため、転職で一番スタンダードなのは「同業種同職種」への転職で、これは職歴・能力・年齢という3つの条件がピッタリと揃えばそれほど難しいものではない。それよりも難易度が上がるのが「異業種同職種」への転職だが、これも「同職種」であるかぎり絶望的に難しいとは言えない(参考:異業種へ転職する時に気をつけておきたいこと)。特にバックオフィス系などの場合はほとんど障害にならないほどである。

ところが、今までとは異なる職種へと職種を変更する転職はかなり難易度が高いなんの戦略も立てずに闇雲に受けまくっていては、ほぼ間違いなく全滅するだろう。仮にどうしても転職で職種を変更したいと考えているのであれば、しっかりと策を練ってから臨むことをおすすめしたい。

30を過ぎると職種をまたぐ転職はかなり難しい

現実問題として、未経験者であっても柔軟に職種をまたいで転職が可能なのは、20代前半〜20代半ばぐらいまでだ。このぐらいの年齢の転職は実際には新卒採用のやり直しという位置づけなので、目立った職歴がなくても「その職種に合ってそうだ」と思われれば職種をまたぐ転職もできる。一方で、20代後半、さらには30をすぎてしまったあたりからは確実に、ポテンシャルよりも実績が評価の基準になる。こうなってしまうと、職種を跨いだ転職はかなり難しくなると考えたほうがいい。

職種を跨いだ転職が難しいのは、職種が大きく変わることで有効に語れる職歴がなくなってしまうからだ。たとえば、営業職の人が思うところあって技術職に転職をしたいと考えたとする。ここで、いくら営業の華々しい経歴を職務経歴書に書いたところで、その人の技術職としての力は証明されない。また、30以降の転職者には即戦力を求めるのが普通なので、いくらポテンシャルがあったとしても未経験者を悠長に教育している時間はないということになる。結局、99%のケースで「お断り」されてしまうだろう。

もちろん、変更する職種の間の関連が深く、「自分は職を跨いでも十分価値を発揮できる」ということについて面接官を納得させるだけの説明ができるのであれば転職で職種を変更することは可能だ。営業からマーケティング職へ、というような変更は説明次第ではできるかもしれない。それでも前述の「営業から技術職への転職」のような転職はさすがに厳しいだろう。

転職で職種を変更したいのなら「急がばまわれ」が基本

どうしても転職で職種を変更したいと考えているのであれば、必要になってくる考え方は「急がばまわれ」だ。実績もそれを説明する客観的な証明もない以上、今すぐ希望の職種に転職するというわけにはいかない。それでも年単位で遠回りをする覚悟があれば、突破口が開ける可能性はある。

ここでは2つの戦略を例として紹介したい。

戦略1:今の会社で「異動願い」を出すことで職種を移り、その経験を踏み台にして転職する

ひとつ目の方法は、今いる会社の中で職種を変更し、そこで経験を積んでから改めて転職をするという方法だ。

会社の外でまったくの未経験状態から職種を変更した転職をすることに比べると、社内で違った職種に異動することのほうが相対的には易しい。会社によっては、そういうチャレンジが制度化されていることもある。私が以前いたことがある会社では、在職年数が一定以上の社員を対象に、未経験者であっても技術職の研修を受けて技術職にジョブチェンジできるという制度があった。その制度を利用して実際に企画職から技術職に移った知人も何人か知っている。日本の会社は、社外の人に対しては即戦力を求めるものの、社内の人に対してはある程度の投資を許容する場合があるので、こういう道があるならぜひ利用したい。

この点は日本の会社の多くがメンバーシップ型の雇用システムを採用していることの数少ない利点なのかもしれない。もし自分が今いる会社でそのような制度が利用できるのであれば、基本的には利用していくことを勧めたい。純粋に転職の幅も増えるし、いざやってみることで「やっぱり違った」となれば元の職種に戻ることも比較的容易だ。リスクは低いと言えるだろう。

戦略2:会社と関係ない場所で経験を積む

上述の「異動」はできればそれが一番いいに決まっているものの、言うほど簡単にできるものではない。会社にそういう制度がなかったり、あるいは自分が今の職種で会社に大きな貢献をしている状態にあったりすると、なかなか移してもらえずに時間だけが過ぎていく可能性もある。

そういう時は、会社の外で経験を積むというのもひとつの方法だ。私の知り合いに企画職からエンジニア職としての転職を実現した人がいるのだが、その人は企画職として会社で働く傍らプライベートでスマホアプリの開発も行っていた。最初はほんの趣味としてはじめたことだったが、気が付くとのめりこみ現職のエンジニア顔負けなぐらいのスキルをつけていった。作ったアプリがAppStoreやGooglePlayで有名になるなどの成果も上げ、最終的にはその実績を持って他の会社にエンジニアとして移ってしまった。

この知り合いの例はイレギュラーに見えるかもしれないが、職種をガラリと変える転職をしたいのであればこのぐらいのイレギュラーなストーリーを成し遂げる覚悟はあったほうがいい。特に、彼の例のようなエンジニアの領域であれば、教材はネット上にいくらでも転がっているし、書籍もたくさん出ている。初期投資もPCとネットがあればほぼ十分だ。やる気があるのであれば、会社の仕事内容がなんであれ色々と挑戦してみてもいいと思う。ただし、「趣味でやってます」程度ではアピール材料としては論外なので、プロも顔負けの結果を出す必要があることは忘れないようにしてほしい。

おすすめの転職エージェント

インテリジェンスDODA

求人数は100,000件、そのうち80%は非公開求人。総合型の転職エージェント。規模はリクルートエージェントに次いで2位。キャリアコンサルタントによるサポートは模擬面接を実施してくれるなど他社と比較しても厚い。とりあえずスタンダードに転職を検討するのであれば、まず登録しておきたいうちの一社。

 

私の友人の中にもDODA経由で内定を取った人がいる。率直に印象を聞いてみたところ、「色々とこちらの個人的な相談にも乗ってくれてよかった」ということで満足していた。その後彼は内定を辞退して転職活動を終えるというエージェントとしては不実の結果となったのだが、その時の対応も丁寧でよかったとのことだった。

パソナキャリア

転職エージェントへの参入が後発なため、規模は大手エージェントに比べると小さいものの、キャリアアドバイザーの教育レベルが高いという点でおすすめできるエージェント。

転職エージェントを使っていて嫌な気分になるのは、内定後に強引にクロージングを迫られたり、自らのノルマ達成のために「さっさと転職させてやろう」という魂胆が見えた時だろう。全員がそうだというわけではないが、たとえばリクルートエージェントなどは社風的にもそのような「イケイケ」なエージェントが少なからず在籍する。それに対して、パソナキャリアのエージェントは落ち着いたアドバイザーが多い印象がある。落ち着いて転職活動を進めたいという人にはおすすめできる。

レバテックキャリア

IT・Webエンジニア案件に特化した専門型転職エージェント。求人はすべてIT・Web系。それゆえ、担当のキャリアコンサルタントのIT専門知識は総じて高い。総合型の転職エージェントの場合、一応専門ということになっている人が担当してくれるものの、実際には担当者の知識が噛み合わずストレスを感じることがある。レバテックキャリアの場合は基本的にそのような心配はない。業界用語や専門用語もそのまま通じる。

紹介数については大手ほどではないものの、その人の人となりに応じて厳選して求人を紹介するという方針をとっているので、総合型では紹介されない案件を紹介してもらえることも少なくない。志望がIT・Web系と決まっているのであれば、ぜひ活用を検討したいエージェントのうちのひとつだ。

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