転職の掟

転職で後悔しないために知っておきたいこと

Uターン転職、Iターン転職など地方の企業に転職することを考えている人が気をつけるべきこと

   

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「Uターン転職」あるいは「Iターン転職」と呼ばれる転職の形がある。これらは都心を離れて地方の企業に転職することを指していて、自分の故郷に帰る場合を「Uターン」といい、自分の故郷ではない地方に帰る(?)場合を「Iターン」と言って区別するらしい。いずれにせよ、都心から地方にライフスタイルを移すことを目的とした転職の一形態のことである。

「地方で働きたい」と考えるモチベーションは人それぞれだ。単に「都会で働くのは疲れた、地方でのんびりしながら働きたい」という考えの人から、「自分の故郷を盛り上げていきたい」という志の高いものまで、人によってUターン転職・Iターン転職の動機は異なる。理由は何であるにせよ、Uターン転職・Iターン転職では居住地を地方に移して働くというところに転職の力点が置かれているのが特徴だ。

私自身は、このような「Uターン」「Iターン」という転職の形はもっと一般的になってもいいのでは、と考えている。「どこで働くか」はライフスタイルを大きく左右するので、自分の意志に基づいて選べる自由があるべきだし、都会が合わないと考えている人が仕事のせいで何十年もずっと都会に縛られ続けるというのは健全な気がしない。「◯◯で暮らしたいから」というのは転職の理由としては極めてまっとうだ(これを面接でそのまま言うのは感心しないが)。

もっとも、Uターン転職やIターン転職をめぐる現実は結構厳しい点も多い。Uターン転職やIターン転職を成功させたいのであれば、それらの障害を乗り越える覚悟が必要になる。

年収は確実に下がると思ったほうがいい

まず、都心と地方の大きな違いは給与額だ。同じような役割のポジションでも、都心と地方では地方のほうが給与額が低いのが普通である。Uターン転職やIターン転職をした場合、よほど特殊な事例でない限り年収は下がると考えておいたほうがいい。

「たとえ年収が下がっても、地方は生活費が安いのだから結局は同じでは?」と考える人がいるかもしれない。たしかに、家賃に関しては明確に地方のほうが圧倒的に安い。ただし、その他の生活費についてはそこまで大きな差があるわけではない。コンビニで売っているものは都会でも田舎でも同じ値段だし、仮に安くなるものがあったとしてもほんの一部がわずかに安くなるだけなので、住居を除く生活費に関してはそれほど地方にメリットがあるとはあまり言えない。

また、地方では家賃が安い代わりに、車の所有が必須な場合がある。そうなると車代やガソリン代がかかることになるので、年収が下がった分と生活費が安くなった分とでトータルで計算してみると、結果的にマイナスになって生活が苦しくなってしまうというパターンも少なくない。思うに、Uターン転職やIターン転職に金銭的なメリットを求めるのはかなりつらいものがある。お金を理由にUターン・Iターンを検討しているなら、考えなおしたほうがいいだろう。

地方の人付き合いの閉塞感

「都会の人間関係は冷たいのに対して、地方の人間関係はあたたかい」というステレオタイプな考え方があるが、実際のところこれはかなりあやしいと思ったほうがいい。たしかに、地方は人口が少ない分、人間関係が都会よりも密になる傾向はあると思うが、それが直ちに「あたたかさ」に繋がると思ったらそれは間違いだ。むしろ、地方では行動ひとつひとつがコミュニティ内に筒抜けになるので、逆に閉塞感を覚える場合も少なくない。

Uターン転職であれば自分の地元なのである程度の想像はつくだろうが、問題なのは新天地に赴くことになるIターン転職の場合だ。自分がその地域のコミュニティでストレスなく生活していけるかどうかは、できるだけ慎重に検討したほうがいいだろう。こればかりは、ちょっと地方に旅行に行ったぐらいではわからないので、たとえばその地域の出身者の人を見つけて話を聞いてみる(ポジティブな話だけでなく、ネガティブな話もしてもらうのがポイントだ)などのことは事前にやっておいたほうがいい。一度地方に行ってしまってから、「やっぱり違った」といって都会へ戻ってきて再度転職活動をするのはかなり大変である。

Uターン、Iターンは転職活動に意外とお金がかかる

あと、これは細かい話ではあるのだが、Uターン、Iターンを狙って転職活動をする場合、割とお金がかかるということを知っておいたほうがいい。都会から地方へ面接のために出かける交通費や、宿泊費などは多くの場合自分持ちになる。実家を利用できる可能性があるUターンならともかく、Iターンだとこの活動のための出費はバカにならない。今の生活圏よりかなり遠くに行きたいと考えている人は注意が必要だ。

また、いざ転職先が決まったとしても今度は家探し、引っ越しなどでもまたお金がかかるので、Uターン転職、Iターン転職を考えている人はそれなりの活動費を事前に用意しておいたほうがいいだろう。

それでもUターン転職、Iターン転職をしたいなら

現状では色々とハードルが高いUターン転職やIターン転職であるが、すべてが暗い話だというわけではない。政府が「地方創生」という言葉を掲げていることからもわかるように、「都会から地方への移住を促したい」というのは中央政府も地方自治体側も望んでいることではある。地方自治体によっては、UターンやIターンをしてきた人に対して補助金を出すなどの形で応援をしているケースもある。色々と調べてみてもいいかもしれない。

Uターン転職やIターン転職を検討している人は、Uターン・Iターン転職についての窓口を用意している転職エージェントで相談してみるというのもいいかもしれない。これは都心だけでなく地方にも営業所があるエージェントでなければならないので、必然的に大手に限られてくる。たとえば、インテリジェンスDODAなどは「Uターン・Iターン転職」についての相談ができると公式にアナウンスしているので、とりあえず相談しに行ってみるのもいいだろう。Uターン・Iターン転職を成功させたいなら、何らかの形で誰かからサポートを受けることは必須だと思われる。使えるものは使えるだけ使い、どうか後悔のない転職活動をしてもらいたい。

おすすめの転職エージェント

インテリジェンスDODA

求人数は100,000件、そのうち80%は非公開求人。総合型の転職エージェント。規模はリクルートエージェントに次いで2位。キャリアコンサルタントによるサポートは模擬面接を実施してくれるなど他社と比較しても厚い。とりあえずスタンダードに転職を検討するのであれば、まず登録しておきたいうちの一社。

 

私の友人の中にもDODA経由で内定を取った人がいる。率直に印象を聞いてみたところ、「色々とこちらの個人的な相談にも乗ってくれてよかった」ということで満足していた。その後彼は内定を辞退して転職活動を終えるというエージェントとしては不実の結果となったのだが、その時の対応も丁寧でよかったとのことだった。

パソナキャリア

転職エージェントへの参入が後発なため、規模は大手エージェントに比べると小さいものの、キャリアアドバイザーの教育レベルが高いという点でおすすめできるエージェント。

転職エージェントを使っていて嫌な気分になるのは、内定後に強引にクロージングを迫られたり、自らのノルマ達成のために「さっさと転職させてやろう」という魂胆が見えた時だろう。全員がそうだというわけではないが、たとえばリクルートエージェントなどは社風的にもそのような「イケイケ」なエージェントが少なからず在籍する。それに対して、パソナキャリアのエージェントは落ち着いたアドバイザーが多い印象がある。落ち着いて転職活動を進めたいという人にはおすすめできる。

レバテックキャリア

IT・Webエンジニア案件に特化した専門型転職エージェント。求人はすべてIT・Web系。それゆえ、担当のキャリアコンサルタントのIT専門知識は総じて高い。総合型の転職エージェントの場合、一応専門ということになっている人が担当してくれるものの、実際には担当者の知識が噛み合わずストレスを感じることがある。レバテックキャリアの場合は基本的にそのような心配はない。業界用語や専門用語もそのまま通じる。

紹介数については大手ほどではないものの、その人の人となりに応じて厳選して求人を紹介するという方針をとっているので、総合型では紹介されない案件を紹介してもらえることも少なくない。志望がIT・Web系と決まっているのであれば、ぜひ活用を検討したいエージェントのうちのひとつだ。

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