転職の掟

転職で後悔しないために知っておきたいこと

「自分は会社員に向いてない」と決めつける前に検討したい「転職」という選択肢

      2016/02/15

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「会社員に向いていない」からと言って、「フリーランスに向いている」とは限らない

自分のことを「会社員に向いていない」と一度でも思ったことがある人は、実は結構多いのではないかと思う。毎日決められた時間に起きて混雑した電車に乗って会社まで行き、夜まで働くという生活を週に5回規則正しく続けるのは決して楽なものではない。スーツは着ているだけで疲れるし、取引先にはペコペコ頭を下げなければならないし、上司が嫌なヤツでも言うことは聞かないとならないし……と考えていくと、「自分は会社員には向いていないなぁ」と思ってしまう気持ちもよくわかる。

こういった会社員をやることに対するネガティブな気持ちが積もりに積もった結果、「フリーランスになる」と宣言して会社を辞めてしまう人(あるいは辞めようかと真剣に検討しだす人)がいる。その人にフリーランスとしてやっていけるだけの実力が本当に備わっているなら別にいいのだけど、実際には到底そうは思えないという場合が少なくない。特に、「プロブロガー」だとか「ブログ飯」だとか、そういう危なっかしい方法で独立しようとしている若い人を見ると他人のことながら大丈夫かなと心配になる。

私自身が「会社員は向いていない」と判断して最終的にフリーランスという立場に落ち着いた人間なので他人のことについてとやかく言う立場にないと言われればそれまでなのだが、少なくとも私は独立した時にそれなりの収入が維持できる算段はついていたし、収入源も複数ジャンルに跨っているので一応リスクは分散しているつもりだ。いざとなれば、エンジニアとして受託開発案件を受けることもできる(人から言われたことをただやるというのは嫌なので基本的に受託の類はやらないようにしているが)。もっとも、こうやって色々と対策を講じても不安が完全に消えるわけではない。やはり、フリーランスという職業はやるなら相応の覚悟が必要だ。

そういうこともあって、最近はフリーランスになってもほとんど稼げる見込みがない人については、フリーランスになるべきではないと考えるようになった。そういう人は、フリーランスになる前にまず一度「転職」という選択肢を検討してみて欲しいと思っている。会社員に向いていない人にまた他の会社で働けと勧めるのはおかしい気もするが、「自分は会社員に向いていない」と考えている人に限って、実はそんなにたくさんの会社で働いたことはなかったりする。自分の悩みを解決する手段として、フリーランスになることが本当に最適なのかは一度検討してみてもよいはずだ。

ある業界では許されないことが、他の業界なら許されるということもある

たとえば、毎朝決められた時間に会社に行って椅子にずっと座っているのがつらい、そういう規則正しい働き方は自分には向いていない、と思ったとする。

たしかに、フリーランスになればこういう生活からは開放されるかもしれない。もっとも、フリーランスほどではないにせよ、ある程度柔軟な働き方が許容されるような会社は存在する。たとえばインターネット業界などにはゆるい会社がかなりある。私が会社員時代に働いていた会社では、部署によってはエンジニアが午後1時ぐらいに出社してくるということも珍しくなかったし、そういう人たちは自分の席からノートPCを持ちだして好きな場所で仕事をしていることも少なくなかった。これなら、規則正しい働き方が自分には合わないと考えている人でも働けるかもしれない。

結局のところ「会社員」と一言で言っても、業界や会社によって働き方にはだいぶ差があるということだ。今の会社での働き方が自分に合っていないからと言って、「会社員」という働き方全部が自分には不可能だと判断するのは早計だ。ある業界では許されないことが、他の業界なら許されるということもある。若いうちであれば、まだ業種を跨いだ転職もやりやすい。「向いていない」と決めつける前に、とりあえず他の会社も見てみるというのは悪くない考え方のはずだ。

フリーランスになるのはいつでもできる

いきなりフリーランスになることを勧めないもうひとつの理由として、フリーランスにはいつでもなれるということも挙げられる。何社か転職したあとで、「あぁ、やっぱり自分は会社員には向いていなかったんだなぁ」と確信した後でも遅いということはまったくない。フリーランスになるためにしなければいけないことは税務署に開業届を提出することぐらいで、別に年齢の縛りもないから後回しにしても問題は生じない。

一方で、転職は会社に所属していない期間が長期間続くと、どうしてもその分だけしづらくなる。フリーランスを経て企業に戻る人も実際には多くいるので一度フリーランスになったら二度と転職できないということはまったくないのだが、やはり「会社員→フリーランス」と「フリーランス→会社員」とでは、後者のほうが圧倒的に難しい。それならとりあえずは会社員をやれるだけやってみて、いよいよダメだとなったら他の方法を考えればいい。

実際にフリーランスになってみると、会社員時代には考えもしなかったようなことで心配したり、ストレスを感じたりすることが少なくない。そうなってから会社員に戻ろうと努力しても、どうしても色々と後手に回ってしまう。それならまず「転職」から試してみるというのは、リスクを最小化するという意味でも極めてまっとうなやり方のはずだ。

独立は十分な実力がついてからでも遅くない

こうやって色々とフリーランスになることを思いとどまらせる内容を書いていると私がフリーランスを全否定しているように見えるかもしれないが、当然ながらそんなことはない。実力があって稼げる人は、ぜひフリーランスになってほしいと思っている。そういう人を企業に縛り付けるのはもったいないと思うし、ある意味では社会的損失だとも言えるかもしれない。実力のある人はフリーになるなり起業するなりして、会社員という枠組みにとらわれずに活躍してほしいと心から思う。

ただ、現実には、そういうことができる人は必ずしも多くないはずだ。将来的にはできるとしても、今の時点では難しいという人も少なくないだろう。そういう人は、まず転職から検討してみたほうがいい。今の会社にとどまれとは言わない。ただ、環境を変えてみるのだ。会社を変えるだけでも、視界は大きく変化する。ネット上に渦巻く無責任な言動に煽られて、どうか軽はずみな決断はしないでほしいと思う。

おすすめの転職エージェント

インテリジェンスDODA

求人数は100,000件、そのうち80%は非公開求人。総合型の転職エージェント。規模はリクルートエージェントに次いで2位。キャリアコンサルタントによるサポートは模擬面接を実施してくれるなど他社と比較しても厚い。とりあえずスタンダードに転職を検討するのであれば、まず登録しておきたいうちの一社。

 

私の友人の中にもDODA経由で内定を取った人がいる。率直に印象を聞いてみたところ、「色々とこちらの個人的な相談にも乗ってくれてよかった」ということで満足していた。その後彼は内定を辞退して転職活動を終えるというエージェントとしては不実の結果となったのだが、その時の対応も丁寧でよかったとのことだった。

パソナキャリア

転職エージェントへの参入が後発なため、規模は大手エージェントに比べると小さいものの、キャリアアドバイザーの教育レベルが高いという点でおすすめできるエージェント。

転職エージェントを使っていて嫌な気分になるのは、内定後に強引にクロージングを迫られたり、自らのノルマ達成のために「さっさと転職させてやろう」という魂胆が見えた時だろう。全員がそうだというわけではないが、たとえばリクルートエージェントなどは社風的にもそのような「イケイケ」なエージェントが少なからず在籍する。それに対して、パソナキャリアのエージェントは落ち着いたアドバイザーが多い印象がある。落ち着いて転職活動を進めたいという人にはおすすめできる。

レバテックキャリア

IT・Webエンジニア案件に特化した専門型転職エージェント。求人はすべてIT・Web系。それゆえ、担当のキャリアコンサルタントのIT専門知識は総じて高い。総合型の転職エージェントの場合、一応専門ということになっている人が担当してくれるものの、実際には担当者の知識が噛み合わずストレスを感じることがある。レバテックキャリアの場合は基本的にそのような心配はない。業界用語や専門用語もそのまま通じる。

紹介数については大手ほどではないものの、その人の人となりに応じて厳選して求人を紹介するという方針をとっているので、総合型では紹介されない案件を紹介してもらえることも少なくない。志望がIT・Web系と決まっているのであれば、ぜひ活用を検討したいエージェントのうちのひとつだ。

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