転職の掟

転職で後悔しないために知っておきたいこと

転職エージェント経由と直接応募、有利なのはどっち?

      2016/02/15

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転職活動をはじめる時に、「転職エージェントを使うべきか、転職サイトなどで案件を自分でさがして直接応募すべきか」で悩む人がいる。私も、よく転職を考えているという人から「転職エージェントって使ったほうがいいんですかね?」という質問を受ける。実際のところ、転職エージェント経由か直接応募かで、差がでることはあるのだろうか?

転職エージェントを使わないほうがいい理由はあまりない

いきなり結論から言ってしまうと、転職活動において転職エージェントを使わないほうがいい理由はほとんどない。志望の企業がピンポイントで決まっていて「そこ以外には絶対に行きたくない」などの特殊な事情がないかぎり、基本的には転職エージェントを使った転職活動をおすすめしたい。

転職エージェントを使ったほうがよい理由のひとつ目として、そもそも転職市場に流れている求人の75%は転職エージェントが抱えているということが挙げられる。これはつまり転職エージェントを使わないと決めた時点で、既にリーチできる案件の75%を失っていることに近い。転職エージェントの利用は無料なのだから、わざわざ自らリーチできる案件の数を減らす必要もない。

また、もうひとつの理由として、転職エージェントを利用した場合は職務経歴書の作成や面接対策などについて様々なサポートが受けられることも挙げられる。よい担当者に当たれば、受験予定の企業について突っ込んだ情報を入手したり、時にはいきなり最終面接からスタートなんてこともある。

一方で、一人の力だけで転職サイトを頼りにコツコツ直応募しながら転職活動をする場合、職務経歴書は自分で作らなければならないし、企業に深く入りこんだ人の情報も得られない。エージェントによる推薦もないので面接は初期段階から進めるしかないし、給与交渉なども全部自分でやらなければならない。これは当然ながら大変な労力がかかるし、自分でやったほうがエージェントを利用する場合よりもうまくできるという保証はまったくない。

直応募する場合であっても転職エージェントは利用できる

仮に、どうしても受けたい企業があって、その企業にはエージェント経由での応募ができなかったとする。その時はエージェント経由で行っている転職活動とは別に、個人で直応募をすればいい。エージェントか直接応募かというのは別に排他ではなく、エージェント利用中であっても直接応募したい求人があるのであればチャレンジしてみればいい。

その際にも、エージェントを利用していると少し有利になる点がある。エージェントを通じて得た業界知識はそのまま使えるし、エージェントの指導を経た職務経歴書も利用できる。交渉事は自分でやらなければならないにせよ、エージェントの「情報源」と「アドバイザー」という2つの役割については、直応募の場合でも活きてくるのだ。

最終的にはエージェント経由で内定に至らなかったとしても、転職エージェントに登録しておけば利用方法はいくらでもある。ヘタに手段を絞らずに、利用できるものはすべて利用する、が転職活動を成功させるコツである。

直応募のほうが転職エージェント経由よりも手数料が安い分有利になる、は本当か?

以上、原則として転職エージェントの利用をおすすめするというのがこのサイトのスタンスではあるが、世の中にはこれと逆のことを言う人たちもいる。彼らは企業の採用費という観点から、転職エージェント経由よりも直応募を推奨する。

たしかに、転職エージェント経由で転職が成立した場合、企業はその人の年収の約3割という高い手数料を払うことになる。一方で、直応募であればこの手数料はかからないし、転職サイトの掲載料もエージェントに比べれば安い。ゆえに、「まったく実力が同じなら、転職エージェント経由の人よりも直応募の人を企業はとる」と彼らは言う。

一見スジが通っている意見に見えるが、正直これはかなり真偽があやしい考えだと私は思う。

まず第一に、「まったく実力が同じ」という仮定が現実的ではない。なるほど、たしかに募集定員が1名のところに、「まったく実力が同じ」人が2名、それぞれ転職エージェント経由と転職サイト経由で応募してきて、どちらか1名しか取ることができないというのであればその場合は少しでも払う手数料が低いほうが生き残るのかもしれない。

しかし、実際には両者の実力が「まったく同じ」なんてことはなく、その差が微妙であっても一応の優劣はつく。その際には、手数料を気にするよりも、単純に能力が高いほうを取ろうとするだろう。なぜなら、その人を採用することで将来的に払い続ける人件費に比べれば、手数料の差など大したことがないからだ。そんな目先の費用をケチるより、その人が長期的に生み出しうる価値の高いほうを採用するというほうが、投資としては理にかなっている。

そもそも、二人とも水準以上で合格になる人材だというのであれば、二人とも採用するという判断だって十分されうる。企業にとって人材というのはそれほど貴重なものなのだ。この手の採用コストを必要以上にケチる企業は採用を投資とは考えていないおそれもあり、そんな企業には最初から行かないほうがいいとも言える。

実際、過去に転職エージェントでキャリアコンサルタントをしていた知人に確認したところ、採用コスト削減を理由に、直応募の候補者と競って負けたという経験はない、とのことだった。応募者は変な心配をするよりも、むしろ万全の状態で面接に臨むことにフォーカスしたほうがいいということだろう。

ただしエージェントの言いなりになってはいけない

もっとも、だからと言ってただ転職エージェントの言いなりになればいいというわけではない。転職エージェントのビジネスモデルにも書いたが、彼らは内定という同じ目的を追っているものの、根本的なところでは必ずしも求職者と同じ利害で動いているわけではない。エージェントを利用するにせよ、自分の転職活動なのだから自主的に判断すべきところは自主的に判断するべきだ。

エージェントはこちらが利用するものであり、間違っても相手から利用されるようなことがないようにしたい。

おすすめの転職エージェント

インテリジェンスDODA

求人数は100,000件、そのうち80%は非公開求人。総合型の転職エージェント。規模はリクルートエージェントに次いで2位。キャリアコンサルタントによるサポートは模擬面接を実施してくれるなど他社と比較しても厚い。とりあえずスタンダードに転職を検討するのであれば、まず登録しておきたいうちの一社。

 

私の友人の中にもDODA経由で内定を取った人がいる。率直に印象を聞いてみたところ、「色々とこちらの個人的な相談にも乗ってくれてよかった」ということで満足していた。その後彼は内定を辞退して転職活動を終えるというエージェントとしては不実の結果となったのだが、その時の対応も丁寧でよかったとのことだった。

パソナキャリア

転職エージェントへの参入が後発なため、規模は大手エージェントに比べると小さいものの、キャリアアドバイザーの教育レベルが高いという点でおすすめできるエージェント。

転職エージェントを使っていて嫌な気分になるのは、内定後に強引にクロージングを迫られたり、自らのノルマ達成のために「さっさと転職させてやろう」という魂胆が見えた時だろう。全員がそうだというわけではないが、たとえばリクルートエージェントなどは社風的にもそのような「イケイケ」なエージェントが少なからず在籍する。それに対して、パソナキャリアのエージェントは落ち着いたアドバイザーが多い印象がある。落ち着いて転職活動を進めたいという人にはおすすめできる。

レバテックキャリア

IT・Webエンジニア案件に特化した専門型転職エージェント。求人はすべてIT・Web系。それゆえ、担当のキャリアコンサルタントのIT専門知識は総じて高い。総合型の転職エージェントの場合、一応専門ということになっている人が担当してくれるものの、実際には担当者の知識が噛み合わずストレスを感じることがある。レバテックキャリアの場合は基本的にそのような心配はない。業界用語や専門用語もそのまま通じる。

紹介数については大手ほどではないものの、その人の人となりに応じて厳選して求人を紹介するという方針をとっているので、総合型では紹介されない案件を紹介してもらえることも少なくない。志望がIT・Web系と決まっているのであれば、ぜひ活用を検討したいエージェントのうちのひとつだ。

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