転職の掟

転職で後悔しないために知っておきたいこと

転職するには最低3年以上働かなければならない、のウソ

      2016/02/15

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「石の上にも3年」ということわざがある。どうも日本人は(特に年配のおじさんたちは)このことわざが大好きなようで、新卒の会社員が「もうこの会社は嫌だ、辞めたい」と言い出すと「とりあえず3年我慢してみろ、それでも辞めたいと思ったらその時また考えろ」という体で引き止めたりする。

実際的な問題としても「最低3年ぐらいは職務経験がないとそもそも転職はできない」と考えている人は少なくなようだ。はっきり言ってこれは正しくない。たしかに、「今の職務経験を強みにして転職をしたい」というのであれば、ある程度の年数がないと難しいのは事実だ。しかし、転職は必ずしもそのような「前職の経験に積み上げる」形でだけ行われるわけではない。特に、若いうちの転職ではそういった経験よりもポテンシャルが重視される。会社のおじさんたちが言う「石の上にも3年」は、実は若い人へのアドバイスとしてはかなり的外れなものなのだ。

若いうちはむしろ早く見切ったほうが得

転職と一言で言っても、実は年齢によって重視されるポイントも意味合いも全然違ってくる。20代前半から20代半ばぐらいまでの転職については、基本的に新卒採用のやり直し、すなわち第二新卒的な意味合いのほうが圧倒的に強い。ここで重視されるのはやる気やポテンシャルであって、特定の職務経験ではない。仮に在職期間が1年ぐらいしかなかったとしても、ポテンシャルや熱意の面で基準に達することができれば内定を取ることができるので、「3年ぐらいは職務経験がないとそもそも転職できない」というのは間違いだ。

こういった「職務経験よりもポテンシャル」重視で転職ができるという特権を行使できるのは、当然ながら若いうちだけである。そういう意味では、若いうちはムダに今の会社に固執するよち、早く見切っていったほうが圧倒的に得だということになる。22歳で就職したとして、3年も我慢してしまうと25歳になってしまう。そこからやっと転職活動をはじめた場合と、1年ですぐに見切って次の職場をさがした場合とでは、早く見切ったほうがそれだけ早く適職にありつける確率が高くなる。若いうちの3年間は貴重だ。自分の時間をムダにせず、すばやい行動を心がけたい。

新卒で適職につける確率は高くない

そもそも、新卒採用でピッタリと自分にあった仕事を選ぶのはかなり難易度が高い。入社前に説明会に行ったり先輩社員の話を聞いたり、人によってはインターンをしたりといった形で可能なかぎり慎重に選択したつもりでも、実際に働いてみないとわからないことはたくさんある。どんなに想像力を働かせたとしても、学生という立場で社会人の生活を想像するのには自ずと限界がある。ミスマッチは起こって当たり前だ。「この会社、全然自分に合わないな」と思ったとしたら、その直感はほとんどの場合正しい。

P.F.ドラッカーの言葉で、私が大好きな言葉がある。

最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない。

『非営利組織の経営』(P.F.ドラッカー)より

くじ引きなんだから当然外れることもある。くじに外れたら、その時にはもう一度引き直せばよい。ただし、引き直しはいつまでもできるわけではない。「3年我慢」なんて悠長なことを言っていると、いつのまにか引き直しができなくなってしまう。

もしかしたら、「石の上にも3年」というのは「3年もすればあきらめる」ということなのかもしれないなと思うことがある。3年間、合わない会社で働いているうちに、徐々に自分自身が変わってしまって気づくともうよりよい環境に変わろうとすることをあきらめてしまう。たしかに人間には適応力があるので、悪辣な環境でも慣れることはできるかもしれない。しかし、それはあまりにも悲しくはないだろうか。最初の正しいのか正しくないのかもよくわからないくじ引きの結果に、人生を託してしまうのはあまりにも受け身でもったいないのではないだろうか。

3年もいると「長いですね」と言われる業界もある

ちなみに、3年も同じ会社に在籍していると「長いですね」と言われてしまうような業界もある。たとえば、インターネット業界などにはこれがあてはまる。実は私も最初に就職した会社はインターネット業界で、結果的には2年と1ヶ月ぐらい在籍することになったのだが、2年間のうちに周囲の人間の半分ぐらいは入れ替わり、私が辞める時点では同期も結構な数が辞めていた。毎月のように歓迎会と送迎会が行われるので、徐々に感覚がマヒしてくる。約2年で辞めた私は早いどころか遅いほうで、「2年もいてしまってすいません……」というなんとも不思議な気持ちになったものだ。こういう会社で5年ぐらい働くとそれはもうかなりの重鎮で、「会社の歴史を深く知る者」として扱われるようになるので年単位で物事が決まる業界に飽き飽きしている人は転身を考えてみてもいいかもしれない。

他には、たとえば外資系戦略コンサルなども3年いれば十分長いということになる。結局のところ、3年という数字には別に大した根拠があるわけではない。転職は、したいと思った時が動き出すべき時である。

おすすめの転職エージェント

インテリジェンスDODA

求人数は100,000件、そのうち80%は非公開求人。総合型の転職エージェント。規模はリクルートエージェントに次いで2位。キャリアコンサルタントによるサポートは模擬面接を実施してくれるなど他社と比較しても厚い。とりあえずスタンダードに転職を検討するのであれば、まず登録しておきたいうちの一社。

 

私の友人の中にもDODA経由で内定を取った人がいる。率直に印象を聞いてみたところ、「色々とこちらの個人的な相談にも乗ってくれてよかった」ということで満足していた。その後彼は内定を辞退して転職活動を終えるというエージェントとしては不実の結果となったのだが、その時の対応も丁寧でよかったとのことだった。

パソナキャリア

転職エージェントへの参入が後発なため、規模は大手エージェントに比べると小さいものの、キャリアアドバイザーの教育レベルが高いという点でおすすめできるエージェント。

転職エージェントを使っていて嫌な気分になるのは、内定後に強引にクロージングを迫られたり、自らのノルマ達成のために「さっさと転職させてやろう」という魂胆が見えた時だろう。全員がそうだというわけではないが、たとえばリクルートエージェントなどは社風的にもそのような「イケイケ」なエージェントが少なからず在籍する。それに対して、パソナキャリアのエージェントは落ち着いたアドバイザーが多い印象がある。落ち着いて転職活動を進めたいという人にはおすすめできる。

レバテックキャリア

IT・Webエンジニア案件に特化した専門型転職エージェント。求人はすべてIT・Web系。それゆえ、担当のキャリアコンサルタントのIT専門知識は総じて高い。総合型の転職エージェントの場合、一応専門ということになっている人が担当してくれるものの、実際には担当者の知識が噛み合わずストレスを感じることがある。レバテックキャリアの場合は基本的にそのような心配はない。業界用語や専門用語もそのまま通じる。

紹介数については大手ほどではないものの、その人の人となりに応じて厳選して求人を紹介するという方針をとっているので、総合型では紹介されない案件を紹介してもらえることも少なくない。志望がIT・Web系と決まっているのであれば、ぜひ活用を検討したいエージェントのうちのひとつだ。

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