転職の掟

転職で後悔しないために知っておきたいこと

転職に役立つ資格は存在するのか?

      2016/02/15

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たまに、将来の転職を見据えてということで資格取得に躍起になる人がいる。資格試験や資格予備校のパンフレットには決まって「就職や転職に有利」というキャッチコピーがのっているので、転職といえばとりあえずまず資格だ、と思っている人も少なくないようだが、「資格をとれば転職に有利」というのは果たして本当なのだろうか。

はっきり言ってしまうと、ほとんどの資格は転職の役には立たない。役に立たないどころか、履歴書をどうでもいい資格で埋めるのはマイナス評価に繋がるおそれすらある。当然だが、資格を取るには相応の勉強をしなければならないわけで、それだけ時間がかかる。社会人にとって時間は重要なリソースだが、それをどうでもいい資格を取得することに費やすということは「自己投資がヘタな人なのだろうか」という懸念を採用担当者に抱かせてしまうリスクがある。

客観的に見て自己満足にすぎないような資格を履歴書に大量に並べるぐらいだったら、いっそのこと書かないという選択も検討したいところだ(もっとも、前職の昇進条件に資格が必要だったとか、報奨金が出るから取ったとか、説明がつく場合はこの限りではない。基本的に、業務と関連がつく資格は書いてもマイナスにはなることはない。だからと言ってプラスになることもほとんどないのだが)。

たとえば、中小企業診断士や社会保険労務士あたりの資格を業務の必要性と関係なくもっていると採用担当者に間違いなく「なんでとったの?」という懸念を抱かれるので注意したい。

転職で評価される可能性がある資格

99%の資格は転職の役には立たないが、一部の資格に関してはプラス評価につながらないということもない。たとえば、TOEICだったら900点以上、TOEFL iBTであれば100点以上ぐらいあれば加点を期待できるかもしれない。これだけあれば、少なくとも「英語ができない人ではないのだな」という印象を与えることができる。ただし、TOEICが900点あったところで英語が話せない人は話せないというのは有名な話で採用担当者も百も承知しているので、渉外業務の即戦力として期待されてただちに採用、なんてことはありえない。「英語が使えないとお話にならない」というような職場の場合は、普通は選考の過程で英語面接があってそこで実用上のスキルがしっかり判断されてしまうので、TOEICは選考の効率を上げる程度にしか参考にされないということもよくある。

TOEICは900点以上ぐらいあれば加点もありうると書いたが、ビジネス英語のスキルをアピールしたいのであれば、実際の業務経験のほうが何倍も評価につながりやすい(海外支社との折衝や海外市場向けにマーケティングを行う部署にいたなど、誰が考えても「英語を使っていただろう」と思われるポジションについていたのであれば「英語はできるだろう」という推定が働く)。人を採用するというのは会社側にとっても真剣勝負で取り返しのつかないことなので、ペーパーテストの結果だけでスキルがあることを鵜呑みにしたりはしない。もし転職で英語を強みにしたいのであれば、TOEICやTOEFLの点数だけでなく、経験で語れるような形で実績を積み上げる努力をしたほうが確実だ。

他にも、プラス評価というわけではないが、資格が転職の必要条件であったり、事実上の足切りに使われることもないわけではない。たとえば、社内公用語が英語になったということで有名な楽天では、TOEICが800点ないと正式な内定はもらえない(ただし、取得には数週間の猶予がある。毎週開催されているIP試験で800点取ることができればよい)。官公庁の技術職などが募集要項にIPA系の資格を要項に並べていることも見かけるし、弁理士資格や弁護士資格の保持者をピンポイントで募集しているケースもある。こういう場合は資格がないとお話にならないのでどうしてもそういう仕事に就きたいというのであれば取得する必要がある。

なお、社内規定的に推奨資格を設けている会社などもあるが、転職の時に必須かどうかは会社によって異なるというのが実態だ。転職してから取るという形でも問題ないというケースが少なくないので、慌てて資格取得に走る必要は多くの場合ない。

資格はあくまで自分のために利用する

以上、資格についてはだいぶ否定的なことを書き連ねてきたが、だからと言って私は資格取得そのものを全否定しているわけではない。思うに、資格というのは基本的に取ったという事実よりも取る過程のほうに価値がある。それなりの知名度がある資格は基本的によく作られているので、ある分野について体系的な学習をする題材としては悪くない。試験というわかりやすいマイルストーンもあるので、取得の過程で相応の知識が身につけられるというのは事実だ。資格を転職の武器にするのではなく、あくまで自分自身のスキルアップのための手段として利用するのであれば、資格試験を受けること自体を否定する必要はない。

その場合に大切なのは、資格を習得したらそれでおしまいにするのではなく、資格試験の勉強を通じて得た知識を業務に活かして、資格という形ではなく業務実績という形での成果を得ることだ。転職で評価される自己投資は、自己満足ではなく他人から見ても納得できる形のものでなければいけない。資格を取るなら、それを履歴書に書くために取るのではなく、効率よく知識を得るためと割りきって取るようにしたい。

おすすめの転職エージェント

インテリジェンスDODA

求人数は100,000件、そのうち80%は非公開求人。総合型の転職エージェント。規模はリクルートエージェントに次いで2位。キャリアコンサルタントによるサポートは模擬面接を実施してくれるなど他社と比較しても厚い。とりあえずスタンダードに転職を検討するのであれば、まず登録しておきたいうちの一社。

 

私の友人の中にもDODA経由で内定を取った人がいる。率直に印象を聞いてみたところ、「色々とこちらの個人的な相談にも乗ってくれてよかった」ということで満足していた。その後彼は内定を辞退して転職活動を終えるというエージェントとしては不実の結果となったのだが、その時の対応も丁寧でよかったとのことだった。

パソナキャリア

転職エージェントへの参入が後発なため、規模は大手エージェントに比べると小さいものの、キャリアアドバイザーの教育レベルが高いという点でおすすめできるエージェント。

転職エージェントを使っていて嫌な気分になるのは、内定後に強引にクロージングを迫られたり、自らのノルマ達成のために「さっさと転職させてやろう」という魂胆が見えた時だろう。全員がそうだというわけではないが、たとえばリクルートエージェントなどは社風的にもそのような「イケイケ」なエージェントが少なからず在籍する。それに対して、パソナキャリアのエージェントは落ち着いたアドバイザーが多い印象がある。落ち着いて転職活動を進めたいという人にはおすすめできる。

レバテックキャリア

IT・Webエンジニア案件に特化した専門型転職エージェント。求人はすべてIT・Web系。それゆえ、担当のキャリアコンサルタントのIT専門知識は総じて高い。総合型の転職エージェントの場合、一応専門ということになっている人が担当してくれるものの、実際には担当者の知識が噛み合わずストレスを感じることがある。レバテックキャリアの場合は基本的にそのような心配はない。業界用語や専門用語もそのまま通じる。

紹介数については大手ほどではないものの、その人の人となりに応じて厳選して求人を紹介するという方針をとっているので、総合型では紹介されない案件を紹介してもらえることも少なくない。志望がIT・Web系と決まっているのであれば、ぜひ活用を検討したいエージェントのうちのひとつだ。

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